資金繰りの用語辞典
この記事の内容
お金の話は、言葉が分からないまま契約すると一番高くつきます。資金繰りの現場で実際に出てくる言葉だけを短く説明します。
資金繰り表
「いつ・いくら入って・いくら出るか」を月ごと(または日ごと)に並べた表。損益計算書と違い、お金が実際に動く日で書きます。資金繰り表メーカーでその場で作れます。
資金ショート
支払いに必要な現預金が足りなくなること。黒字でも起きます(黒字倒産)。あと何ヶ月で来るかは資金ショート予測で概算できます。
キャッシュフロー
お金の流れそのもの。利益とキャッシュフローは別物で、「売上はあるのにお金がない」の正体は、たいてい入金と支払いの時間差です。
売掛金・買掛金
売掛金は「売ったがまだもらっていないお金」、買掛金は「買ったがまだ払っていないお金」。売掛金が増えるほど、帳簿は良くても手元のお金は減ります。
支払サイト
締め日から実際の入金・支払いまでの期間。「月末締め翌々月末払い」ならサイトは約60日。入金サイトが長く支払サイトが短い会社ほど資金繰りは苦しくなります。
ファクタリング
売掛金を手数料を引いた金額で先に現金化するサービス。借入ではなく債権の売買です。手数料の重さは年率換算機で金利の物差しに直せます。
2社間・3社間
ファクタリングの契約形態。取引先に知らせない2社間は手数料が高く(8〜20%程度)、取引先も関与する3社間は安い(1〜9%程度)とされます。差の理由はこちらの記事へ。
償還請求権(しょうかんせいきゅうけん)
売掛先が倒産したとき、ファクタリング会社が利用者に「返せ」と言える権利。「償還請求権あり」の契約は実質借入に近く、リスクが利用者に残ります。契約前に必ず確認する項目です。
債権譲渡登記
売掛金を譲渡したことを法務局に登記すること。2社間ファクタリングで求められることがあり、登記費用が上乗せされます。見積もりの総額に含まれているか確認を。
給与ファクタリング
個人の給料を対象にした「ファクタリング」を名乗る違法性の高い取引。事業用とは別物で、貸金業登録のない業者のそれはヤミ金です。使ってはいけない理由を読んでから離れてください。
リスケジュール(リスケ)
銀行に返済条件の変更(元金据置き・期間延長など)を相談すること。正式なルートのある交渉で、無断延滞より圧倒的にましです。ただしリスケ中は新規融資が難しくなります。
据置期間(すえおき)
融資の返済開始を待ってもらえる期間。この間は利息のみの支払い。創業融資では数ヶ月〜の据置きが付けられることがあり、立ち上がりの資金繰りを楽にします。
元利均等・元金均等
返済方式の2種類。元利均等は毎月同額、元金均等は最初が重くだんだん軽くなり利息総額は少なめ。毎月いくらになるかは借入返済シミュレーターで。
返済原資
返済に充てるお金の出どころ。金融機関の審査は突き詰めると「毎月の利益で返せるか」を見ています。ここが説明できない申込みは通りません。
信用保証協会
中小企業の借入を保証する公的機関。保証付き融資は銀行が貸しやすくなる半面、保証料がかかります。多くの制度融資はこの保証とセットです。
制度融資
自治体・金融機関・信用保証協会が組んだ低利の融資制度。窓口は自治体や金融機関で、地域ごとに条件が違います。
日本政策金融公庫
国が全額出資する政策金融機関。創業期・小規模事業者への融資が主力で、実績の少ない会社が最初に相談する定番の窓口です。使える手段の全体像は創業1年目の資金調達へ。
ビジネスローン
ノンバンク等の事業者向けローン。審査が速い代わりに金利が高め。急ぎ具合と金利の天秤はファクタリングとの比較記事で整理しています。
不渡り・銀行取引停止処分
手形・小切手が資金不足で決済できないのが不渡り。6ヶ月以内に2回で銀行取引停止処分となり、事実上の倒産です。だから手形の決済は支払いの最優先になります(支払い優先順位ナビ)。
納税の猶予・換価の猶予
税金を払えないときに、差押えを避けながら分割で納められる法律上の制度(国税通則法46条・国税徴収法151条ほか)。滞納を黙って放置せず、税務署の徴収担当に相談するのが入口です。
※相場の数字(2社間8〜20%等)は複数の解説記事で共通して見られる目安で、公的統計はありません。制度・条文は当サイトの各記事で確認した内容に基づきます。契約・申請の前に、必ず一次情報と専門家にご確認ください。