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個人事業主が使えるファクタリング

この記事の結論
  • 法人向けファクタリングは商業登記簿謄本や決算書を前提にしているため、個人事業主がそのまま申し込むと書類不備で断られることがある
  • 個人事業主・フリーランス向けに設計された業者(ラボルなど)は本人確認書類と請求書・エビデンスのみで、決算書・契約書は不要と公式に明記している
  • 最低利用額も法人向けは数十万円〜が多いのに対し、個人事業主向けは1万円前後から使える設計になっている
この記事の内容
  1. 結論:業者が「個人事業主向け」に設計されているかで見る
  2. まず、個人事業主だからといって使える手段が狭いわけではない
  3. ファクタリングに法人・個人の法的な区別はない
  4. 比較表:法人向けと個人事業主向けの違い
  5. 必要書類の違い:決算書か、本人確認書類+簡易な取引資料か
  6. 最低利用額と手数料の違い
  7. 審査で見られるポイントの違い
  8. 白色申告・開業したばかりでも使えるか
  9. 実体験:管理部門を統括する立場から見た個人事業主の取引先
  10. 次にやること

この記事は、個人事業主・フリーランスとして事業を営んでいて、法人向けのファクタリング会社に申し込んだら書類が足りず断られた、あるいはこれから申し込む前に違いを知っておきたい方に向けて書いています。 結論から言うと、ファクタリングという仕組み自体に法人・個人事業主の区別はありませんが、業者ごとに「どちらを主な対象に設計しているか」が分かれており、法人向けに作られた審査フローに個人事業主が合わせようとすると、書類や最低利用額の面でつまずきやすくなります。

こんな状態ではありませんか
  • 法人向けのファクタリング会社に、決算書や商業登記簿謄本を求められて用意できない
  • 個人事業主でもファクタリングを使えるのか、そもそも不安
  • 法人向けと個人事業主向けで、何がどう違うのか整理できていない

結論:業者が「個人事業主向け」に設計されているかで見る

ファクタリングを個人事業主として使いたい場合、最初に確認すべきは「その業者が法人の大口取引を主な対象にしているか、個人事業主・フリーランスを主な対象にしているか」です。法人向けの審査では商業登記簿謄本や決算書を前提にする業者があるとよく言われますが、業者ごとの差が大きく、一律には言えません。実際、法人向けを主な対象とするビートレーディングの場合、法人の申し込みに必要な書類は「通帳の入出金明細(直近2か月分)」と「契約書・発注書・請求書など売掛金に関する資料」の2点のみで、商業登記簿謄本や印鑑証明書は不要と公式コラムに明記されています(ビートレーディング公式コラム、2026年9月確認)。個人事業主の場合は、これに確定申告書(過去3期分)の提出を求められるケースがあるとされています(同コラム)。一方、ラボルは「フリーランス・個人事業主向け資金調達サービス」と公式サイトに明記しており、必要なものは会員登録時の本人確認書類と、買取申請時の請求書+エビデンス(審査資料)で、「決算書・契約書などの面倒な書類は不要」と公式サイト本文に明記されています(2026年9月1日、公式サイトを実ブラウザで確認。登録・申請内容によっては審査の結果、追加提出を求める場合があるとの注記あり)。

まず、個人事業主だからといって使える手段が狭いわけではない

ここが要点

「個人事業主だから審査に通らないのでは」と不安に感じる必要はありません。ファクタリングの審査で重視されるのは、多くの場合、利用者自身の信用力よりも売掛先(取引先)の信用力です。 個人事業主であること自体が不利に働くとは限らず、むしろ個人事業主向けに特化して設計された業者を選ぶことで、法人向けよりもスムーズに進むケースもあります。

心身に不調が出るほど追い詰められている場合は、この記事の情報より先に、医師や産業医への相談を優先してください。ここから先は、個人事業主として業者を選ぶときの整理です。

ファクタリングに法人・個人の法的な区別はない

ファクタリングは、まだ入金されていない売掛金(請求書)をファクタリング会社に買い取ってもらい、早期に現金化する仕組みです。法的には「債権の譲渡」であり(民法466条:債権の譲渡性)、この条文自体に契約当事者を法人に限定する定めはありません。したがって、個人事業主が保有する売掛金であっても、譲渡できる債権である限りファクタリングの対象になり得ます。

ただし、条文上できることと、個々の業者が実際に取り扱っているかは別の話です。業者ごとに主な対象顧客を法人・個人事業主のどちらに置いているかで、求められる書類や審査の運用が変わってきます。

比較表:法人向けと個人事業主向けの違い

項目 法人向けが中心の業者(例:ビートレーディング) 個人事業主向けに設計された業者(ラボル)
求められる主な書類 通帳の入出金明細(直近2か月分)・契約書や発注書、請求書など売掛金に関する資料の2点のみ。商業登記簿謄本・印鑑証明書は不要 会員登録時の本人確認書類+買取申請時の請求書とエビデンス(審査資料)。決算書・契約書は不要(公式サイトで確認)
個人事業主が申し込む場合の書類 上記2点に加え、確定申告書(過去3期分)の提出を求められるケースがある(決算書・登記簿謄本・印鑑証明書はもともと不要) 上と同じ(サービス自体が個人事業主・フリーランス向けの設計)
最低利用額 1万円〜300万円(法人・個人事業主・フリーランス向けの少額プラン)、300万円〜30億円(法人・大型資金調達専門プラン) 1万円〜必要な金額のみ(公式サイトで確認)
手数料 2者間ファクタリングで平均10.3%、3者間ファクタリングで平均6.8%(2024年度実績。売掛先の信用力など審査結果で変動) 一律買取額の10%。振込手数料など他の費用なし(公式サイトで確認)
審査で見る対象 売掛先の信用力に加え、自社の決算書を審査時に確認する会社と確認しない会社に分かれる(決算書を求める理由は主に売掛先との取引の有無の確認) 信用情報に照会しない独自審査と公式サイトに明記
開業直後の利用 業者・審査により決算書や取引実績を求められる場合がある 「独立直後でも新規の取引先でも利用可能」と公式サイトに明記

※2026年9月時点で各社公式サイトを確認した内容に基づきます。「法人向けが中心の業者」の必要書類・最低利用額・手数料・審査運用はビートレーディング公式サイト(必要書類コラム・トップページ・よくある質問)で、「個人事業主向けに設計された業者」(ラボル)の必要書類・最低利用額・手数料・審査方式は、2026年9月1日にラボル公式サイト本文を運営者が直接開いて確認しました。

必要書類の違い:決算書か、本人確認書類+簡易な取引資料か

法人向けを主な対象とする業者だからといって、書類が多いとは限りません。たとえばビートレーディングの場合、法人が申し込む際の必要書類は「通帳の入出金明細(直近2か月分)」と「契約書・発注書・請求書など売掛金に関する資料」の2点のみで、商業登記簿謄本や印鑑証明書は不要と公式コラムに明記されています(ビートレーディング公式コラム、2026年9月確認)。個人事業主の場合は、この2点に加えて確定申告書(過去3期分)の提出を求められるケースがあるとされています(同コラム)。「法人向け=商業登記簿謄本や決算書が必須」という思い込みで申し込みを諦める前に、その業者が実際に何を求めているかを公式ページで確認したほうがよいと言えます。

一方、個人事業主・フリーランスを主な対象にしているラボルの必要書類は、会員登録時の本人確認書類と、買取申請時の請求書+エビデンス(審査資料)です。「決算書・契約書などの面倒な書類は不要」と公式サイト本文に明記されています(2026年9月1日、公式サイトを実ブラウザで確認。登録・申請内容によっては審査の結果、追加提出を求める場合があるとの注記あり)。それでも、申し込み前にその業者の必要書類一覧を公式サイトで実際に開いて確認するのが確実です。

最低利用額と手数料の違い

法人向けを主な対象とする業者でも、最低利用額が必ず高いとは限りません。たとえばビートレーディングは、法人・個人事業主・フリーランス向けに1万円〜300万円の少額プランを、大口の資金調達を希望する法人向けには300万円〜30億円のプランを別に用意しています(ビートレーディング公式サイト、2026年9月確認)。つまり最低額そのものより、前段で見た書類要件(決算書か確定申告書か)のほうが、個人事業主にとっての実質的なハードルになりやすいと言えます。

個人事業主向けに設計されたラボルは、「1万円〜必要な金額のみ調達可能」「手数料は一律買取額の10%のみ。振込手数料などの他の費用も一切かからない」と公式サイト本文に明記されています(2026年9月1日確認)。一方、ビートレーディングの手数料は2者間ファクタリングで平均10.3%、3者間ファクタリングで平均6.8%(2024年度実績)と公式に開示されており、実際の手数料は売掛先の信用力など審査結果によって変動するとしています(ビートレーディング公式よくある質問、2026年9月確認)。

審査で見られるポイントの違い

ここが要点

ビートレーディング公式コラムでは、自社の決算書を審査時に確認する会社と確認しない会社に分かれるとした上で、決算書を求める理由は「主に売掛先との取引の有無(売掛金として計上されている売掛先か)を確認するため」としています(ビートレーディング公式コラム、2026年9月確認)。つまり決算書の提出そのものが目的ではなく、あくまで取引実態と売掛先の信用力を確認するための手段の一つという位置づけです。

ラボルの審査は「信用情報に照会しない独自の審査」で、融資やカードの審査に落ちたことがあっても利用可能と公式サイト本文に明記されています(2026年9月1日確認)。審査は買取申請時に提出する請求書とエビデンス(審査資料)の内容に基づいて行われます(同)。個人事業主であること自体が審査で不利に働くとは限らない、という前段の整理(j2)は、ファクタリングの審査が一般に売掛先の信用力を重視する仕組みであることに基づくものです。

白色申告・開業したばかりでも使えるか

白色申告か青色申告かで、ファクタリングの利用可否が公式に区別されているという記載は確認できていません(2026年9月時点で当編集部が確認できた範囲)。ラボルの必須書類は本人確認書類・請求書・エビデンスで、確定申告書は必須書類として挙げられていません(2026年9月1日に公式サイト本文で確認)。一方、法人向け業者に個人事業主として申し込む場合は確定申告書(過去3期分が目安)を求められるケースがあり(ビートレーディング公式コラムで確認)、まだ一度も確定申告をしていない開業直後は、この形式の業者では審査の対象外になる可能性があります。開業して間もない場合は、申し込み前に各業者の必要書類一覧と、「確定申告前でも相談可能か」を直接確認することをおすすめします。

実体験:管理部門を統括する立場から見た個人事業主の取引先

私の場合

正直に書きます。私自身が個人事業主としてファクタリングを利用した経験はありません。前職では執行役員として管理部門を統括する立場にいたため、この記事は「利用者として体験した」視点ではなく、「取引先として個人事業主・フリーランスに支払う側」として見てきた事実に基づいて書いています。

個人事業主に業務を発注する場面では、法人と比べて請求書の形式や支払いサイトの認識にばらつきがあり、こちらの支払い実行日と相手の資金繰りのタイミングがずれることが少なくありませんでした。取引先が個人事業主だからといって信用力が低いわけではなく、単に資金繰りの体力が法人より薄い場面が多い、というのが管理部門側から見ていた実感です。だからこそ、個人事業主自身が自分の資金繰りを守る手段を知っておくことには意味があると感じています。

次にやること

まず、申し込みを検討している業者の公式サイトで「必要書類」の一覧を実際に開いてください。 決算書や商業登記簿謄本しか書類欄に記載がない場合、その業者は法人向けが中心である可能性が高く、個人事業主向けに設計された業者を別途探したほうが手戻りが少なくなります。確定申告書が求められるかどうかは業者によって異なるため(不要な業者もあります)、必要書類一覧の実物で確認するのが確実です。あわせて、最低利用額が自分の売掛金の金額を下回っているかも確認してください。

ラボル


※本記事は2026年9月時点で各社公式サイトを確認した内容に基づく情報整理です。ビートレーディングは公式コラム・よくある質問、ラボルは公式サイト本文(2026年9月1日に実ブラウザで確認)を一次資料としています。タグを付けた箇所は、業者ごとに運用が異なり全業者に共通する一次資料が見当たらなかったことを示します。個別の契約判断については、各社公式ページと契約書の内容をご自身でご確認ください。

出典 - 民法466条(債権の譲渡性)(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)、2026年9月1日確認 - labol(ラボル)公式サイト(https://labol.co.jp/) — 「フリーランス・個人事業主向け資金調達サービス」「1万円〜必要な金額のみ調達可能」「手数料は一律買取額の10%のみ」「決算書・契約書などの面倒な書類は不要」「信用情報に照会しない独自の審査」を本文で確認(2026年9月1日、実ブラウザで確認) - 株式会社ビートレーディング公式コラム「ファクタリングに必要な書類一覧」(https://betrading.jp/contents/factoring-basic/factoring-necessary-documents/)、2026年9月1日確認 - 株式会社ビートレーディング公式サイト トップページ(最低利用額プラン、https://betrading.jp/)、よくある質問「ファクタリングの手数料は?」(https://betrading.jp/service/faq/09/)、いずれも2026年9月1日確認

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執行役員として、会社の管理部門を統括していました

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。資金繰りの意思決定を経営の側から見てきた経験をもとに書いています。このサイトで紹介するのは手数料の上限を公式に明記している業者だけです。「審査なし」「誰でも通る」を売りにする業者は、載せません。

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