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ファクタリングの必要書類

この記事の結論
  • 最低限求められるのは本人確認書類・通帳のコピー・売掛金の請求書の3点だが、これだけで審査が進むのは取引実績のある売掛先の少額案件など限られた条件のみ
  • 2社間と3社間で追加書類が変わる
  • 発注書や基本契約書など「取引の実在性を示す書類」が薄いと通帳・請求書だけでは足りないことが多い
  • 書類を先に揃えておくほど入金までが早い
この記事の内容
  1. 結論:最低限は3点、ただしそれで足りるかは案件次第
  2. まず、「何がいるか分からない」まま申し込む必要はない
  3. 比較表:最低限の書類と、追加で求められることがある書類
  4. 必要書類の詳細
  5. 「請求書と通帳だけ」で足りるケース・足りないケース
  6. 2社間と3社間で変わる書類
  7. 実体験:書類が薄いと何が起きるか
  8. 次にやること

この記事は、ファクタリングを申し込みたいが「何を用意すればいいか分からない」「請求書と通帳さえあれば足りると聞いたが本当か」と迷っている個人事業主・小規模事業者に向けて書いています。 結論から言うと、最低限求められる書類は本人確認書類・通帳のコピー・売掛金の請求書の3点ですが、この3点だけで審査が最後まで進むのは、売掛先との取引実績が長く、金額も比較的小さい案件など条件が揃った場合に限られます。多くのケースでは、取引の実在性を示す追加書類が求められます。この記事では、実際に求められる書類の一覧と、「足りる場合」「足りない場合」の分かれ目を整理します。

こんな状態ではありませんか
  • 何を用意すれば申し込めるのか分からない
  • 「請求書と通帳だけでOK」という広告を見たが本当か不安
  • 書類が足りずに審査が長引くのを避けたい

結論:最低限は3点、ただしそれで足りるかは案件次第

ファクタリング会社に共通して求められる書類は、①本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)、②通帳のコピー(直近の入出金履歴が分かるもの)、③売掛金の請求書、の3点です。この3点は、申し込みの入り口として複数のファクタリング会社が案内しています(出典:ビートレーディング公式サイト「ファクタリングに必要な書類一覧」2026年8月確認)。ただし、全業者が同一の運用をしているかどうかまでは公的機関の統一資料はなく、業者ごとに個別確認が必要です。

ただし、この3点だけで審査がそのまま最後まで進むとは限りません。ファクタリングは売掛金という「債権」を買い取る取引であるため、その債権が実際に存在し、期日通りに支払われる見込みが高いことを、書類で裏づける必要があります。請求書1枚だけでは「本当にその取引が行われたか」を示す材料としては薄く、発注書や納品書、基本契約書といった追加書類を求められることが少なくありません。この点は、審査で何が見られているかを整理した010の記事とも重なります。

まず、「何がいるか分からない」まま申し込む必要はない

ここが要点

初めてファクタリングを使う場合、「必要書類一式をすべて用意してから申し込まないといけない」と身構えてしまいがちです。実際には、多くの業者がまず本人確認書類・通帳・請求書の3点で仮審査を進め、その結果に応じて追加書類を案内する流れを取っています。最初から完璧に揃えようとして申し込み自体を先延ばしにするより、まず3点を用意して相談してみる方が、実際に必要な書類が早く分かります。

資金繰りが差し迫っていて心身に不調が出ている場合は、書類集めより先に医師や産業医に相談してください。ここから先は、書類の中身の整理です。

比較表:最低限の書類と、追加で求められることがある書類

区分 書類 求められる理由
最低限(共通) 本人確認書類 申込者が本人であることの確認
最低限(共通) 通帳のコピー(直近数ヶ月分) 売掛先からの入金実績・資金の流れの確認
最低限(共通) 売掛金の請求書 買い取り対象の債権の特定
追加で求められることがある 発注書・注文書 取引が発生した経緯の裏づけ
追加で求められることがある 納品書 商品・サービスが実際に提供された裏づけ
追加で求められることがある 基本契約書(継続取引の場合) 売掛先との取引が継続的であることの裏づけ
追加で求められることがある 商業登記簿謄本(法人の場合) 申込者(法人)の実在性の確認
追加で求められることがある 確定申告書・決算書 事業実態の参考情報(融資ほど重視されない)
追加で求められることがある 印鑑証明書 契約締結時、特に3社間や債権譲渡登記を伴う場合

※求められる書類の組み合わせは業者・案件ごとに異なります。上記は業界で一般的に案内されている書類の整理であり、契約前に各社に個別確認してください。

必要書類の詳細

本人確認書類 運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど、公的機関が発行した写真付き身分証明書が一般的です。法人の場合は代表者本人のものを求められます。

通帳のコピー 売掛先からの過去の入金が実際に記帳されているページを含む、直近数ヶ月分のコピーを求められることが多くあります。これは「その売掛先が過去にきちんと支払ってきた実績」を確認するためで、審査における重要な材料の一つです。

売掛金の請求書 買い取り対象となる債権を特定するための書類です。請求先(売掛先)・金額・支払期日が明記されている必要があります。

発注書・納品書 請求書だけでは「請求している」という事実しか分かりません。実際にその取引が発生したことを裏づけるために、発注書(売掛先からの注文)や納品書(商品・サービスの提供)を追加で求められることがあります。特に初めて取り引きするファクタリング会社では、この裏づけ書類の有無が審査のスピードに直結します。

基本契約書 継続的な取引がある売掛先の場合、個別の請求書だけでなく、取引条件を定めた基本契約書の提示を求められることがあります。

商業登記簿謄本・確定申告書 法人であることの確認や、事業実態の参考情報として求められます。ただし、これらは融資審査ほど重視されない場合が多く、赤字決算であることが直接の審査落ちの理由にはならないことがある点は、010の記事で整理した通りです。

「請求書と通帳だけ」で足りるケース・足りないケース

「請求書と通帳だけで即日入金」という案内を見かけることがありますが、これが成立しやすいのは、次のような条件が揃っている場合です。

  • 売掛先が上場企業や官公庁など、支払能力への信頼が高い相手である
  • 過去に同じ売掛先からの入金が通帳に複数回記帳されており、取引の継続性が確認できる
  • 金額が小さく、業者にとってリスクが限定的である

逆に、次のようなケースでは、請求書と通帳だけでは足りず、発注書や基本契約書などの追加書類を求められる可能性が高くなります。

  • 初めて取り引きする売掛先で、通帳に入金実績がない
  • 金額が大きく、業者にとってのリスクが高い
  • 個人間の取引や、事業者間(BtoB)であることが書類上はっきりしない

つまり「請求書と通帳だけで足りるか」は、書類の種類そのものよりも、その2点が「取引の実在性と継続性」をどこまで裏づけられるかで決まります。

2社間と3社間で変わる書類

2社間ファクタリング(売掛先に知られずに行う取引)では、売掛先とのやり取りが発生しないため、必要書類は利用者側から提出するものに限られます。一方、3社間ファクタリング(売掛先の承諾を得て行う取引)では、売掛先が債権譲渡を承諾したことを示す「債権譲渡承諾書」が追加で必要になり、この承諾(承諾書の返送)をもって契約成立とする運用が一般的です(出典:ビートレーディング公式サイト「3者間ファクタリング」2026年8月確認)。承諾書以外の追加書類の細部は業者ごとに差があるため、契約前に個別確認してください。2社間・3社間の仕組みの違い自体は009の記事で整理しています。

実体験:書類が薄いと何が起きるか

私の場合

前職では執行役員として管理部門を統括する立場にいたため、この記事も「申し込んだ側」ではなく、資金調達の選択肢を検討・確認する側として見てきた事実に基づいています。

社内で資金調達の選択肢を検討した際、担当者が最初に持ってきたのは請求書のコピー1枚だけでした。その時点でファクタリング会社に相談したところ、「発注書か基本契約書がないと、この取引が実在するという裏づけが弱い」と指摘され、結局、過去の発注書と入金履歴のある通帳のページを追加で揃え直すことになりました。この経験から、請求書1枚あれば十分だという思い込みは危険で、発注書・納品書・入金実績のある通帳といった「取引の実在性を示す一式」を先に揃えておくほど、話が早く進むと理解しています。

次にやること

まず、①本人確認書類、②直近数ヶ月分の通帳のコピー、③対象となる売掛金の請求書、の3点を手元に用意してください。 そのうえで、その売掛金に発注書・納品書・基本契約書といった「取引の実在性を示す書類」があるかを確認しておくと、審査で追加提出を求められた際にすぐ対応できます。書類を先に整理しておくことが、結果的に入金までの日数を短くする一番の近道です。

ラボル


※本記事は2026年8月時点の調査に基づく情報整理です。基本の必要書類・3社間ファクタリングの承諾書については、運営元(ビートレーディング)の公式サイトで確認した内容を記載していますが、書類の組み合わせは業者・案件ごとに異なるため、実際に必要な書類は、申し込みを検討している各ファクタリング会社に直接ご確認ください。

出典 - 民法466条(債権の譲渡性): e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089 (2026年8月確認) - ビートレーディング公式サイト「ファクタリングに必要な書類一覧|最短利用の流れまで徹底解説」https://betrading.jp/contents/factoring-basic/factoring-necessary-documents/ (2026年8月確認) - ビートレーディング公式サイト「3者間ファクタリング(低手数料)」https://betrading.jp/contents/three-companies/ (2026年8月確認)

当サイト運営者

執行役員として、会社の管理部門を統括していました

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。資金繰りの意思決定を経営の側から見てきた経験をもとに書いています。このサイトで紹介するのは手数料の上限を公式に明記している業者だけです。「審査なし」「誰でも通る」を売りにする業者は、載せません。

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