小さな会社の資金繰りガイド 苦しくなる前の備えから、危機のときの順番まで
ホーム › セーフティネット保証4号・5号とは
本ページはプロモーションが含まれます

セーフティネット保証4号・5号とは

この記事の結論
  • セーフティネット保証は、一般の信用保証枠とは別枠で借入債務の保証を受けられる制度で、利用には事業所所在地の市区町村長の認定が必要(中小企業信用保険法第2条第4項・第5項)
  • 4号は災害等で指定された地域の事業者が対象で、最近1ヶ月の売上が前年同月比20%以上減少していること等が要件、保証割合は借入債務の100%(大田区・千代田区の案内、2026年9月2日確認)
  • 5号は国が指定する業況悪化業種が対象で、最近3ヶ月の売上高等が前年同期比5%以上減少していること等が要件、保証割合は80%、無担保保証限度額8,000万円(大田区の案内、2026年9月2日確認)
  • 認定書の発行後は一定期間内(大田区の案内では30日以内)に金融機関または信用保証協会へ保証の申し込みが必要
  • 5号の対象業種と指定期間は変動するため、申請前に必ず中小企業庁サイトで最新の指定状況を確認する必要がある
この記事の内容
  1. 結論:先に市区町村長の認定を受ける制度
  2. 4号と5号の違い:何が起きたら使えるか
  3. 4号の対象要件
  4. 5号の対象要件
  5. 保証の中身:保証割合と限度額
  6. 認定の取り方:手続きの流れ
  7. 認定申請に必要な書類
  8. 次にやること

この記事は、売上の減少や災害の影響で資金繰りが厳しくなっている中小企業者・個人事業主に向けて書いています。 結論から言うと、セーフティネット保証4号・5号は、通常の信用保証とは別枠で借入債務の保証を受けられる公的制度で、利用するには融資の申し込みより先に、事業所がある市区町村長の認定を受ける必要があります。認定を受けずに金融機関や信用保証協会に相談しても、この制度の枠は使えません。

こんな状態ではありませんか
  • 「セーフティネット保証」という言葉を銀行や商工会議所から聞いたが、何をすればいいのか分からない
  • 4号と5号はどう違うのか、自分の状況がどちらに当てはまるのか分からない
  • 認定を受けるための手続きと、必要な書類が分からない

結論:先に市区町村長の認定を受ける制度

セーフティネット保証は、中小企業信用保険法にもとづき、通常の信用保証(一般保証)とは別枠で、借入債務の保証を受けられる制度です(中小企業信用保険法第2条第5項。4号は同項第4号、5号は同項第5号に規定。相模原市・今治市・津市の案内、2026年9月2日確認)。融資そのものを行う制度ではなく、信用保証協会が保証を付けやすくする仕組みという位置づけです。

この制度を使う際の順番は次のとおりです。

  1. 事業所の所在地を管轄する市区町村長に、認定申請書と売上高等の資料を提出する
  2. 市区町村長から認定書の交付を受ける
  3. 認定書を持って、金融機関または信用保証協会に保証付き融資を申し込む

先に金融機関に相談するケースもありますが、保証を受けるための認定は市区町村が行うという点を押さえておく必要があります(千代田区・大田区の案内、2026年9月2日確認)。

4号と5号の違い:何が起きたら使えるか

4号と5号は、どちらも「一般保証とは別枠」という点は共通していますが、対象になる状況と保証割合が異なります。

4号 5号
対象になる状況 突発的災害等により、指定地域で売上が急減した場合 国が指定する業況悪化業種に属し、売上等が減少した場合
地域・業種の指定 災害等の発生に応じて地域を指定 業況を踏まえて業種を指定(指定期間は変動する)
主な売上減少要件 最近1ヶ月の売上が前年同月比20%以上減少等 最近3ヶ月の売上高等が前年同期比5%以上減少等
保証割合 借入債務の100% 借入債務の80%
根拠条文 中小企業信用保険法第2条第5項第4号 中小企業信用保険法第2条第5項第5号

(千代田区・大田区の案内、根拠条文は相模原市・今治市・津市の案内、いずれも2026年9月2日確認)

どちらも「一度その状況が発生・指定されれば自動的に保証が付く」わけではなく、事業者ごとに市区町村長の認定を受ける必要がある点は共通しています。

4号の対象要件

4号は、地震や豪雨などの突発的な災害によって国が指定した地域で事業を行っている中小企業者が対象です。大田区・千代田区の案内によると、主な要件は次のとおりです(2026年9月2日確認)。

  • 指定地域内で1年以上継続して事業を行っていること
  • 災害の発生後、最近1ヶ月の売上高が前年同月比で20%以上減少していること
  • その後2ヶ月を含む3ヶ月間の売上高が、前年同期に比べて20%以上減少することが見込まれること

指定される地域は災害の発生状況によって変わるため、自分の事業所が指定地域に含まれているかどうかは、その都度、中小企業庁または事業所のある自治体の案内で確認する必要があります。

5号の対象要件

5号は、業況が悪化している業種として国が指定した業種に属する中小企業者が対象です。大田区の案内によると、主な要件は次のいずれかです(2026年9月2日確認)。

  • 指定業種に属する事業を行っていること、かつ
    • 最近3ヶ月の売上高等が、前年同期比で5%以上減少していること、または
    • 原油等の仕入価格が20%以上上昇しているにもかかわらず、製品・サービスの価格に転嫁できていないこと、または
    • 最近3ヶ月の平均営業利益率が、前年同期比で20%以上減少していること

創業後間もない事業者(業歴4ヶ月以上1年3ヶ月未満)には、直前3ヶ月の月平均売上と最近1ヶ月の売上を比較する、別の基準が用意されています(大田区の案内、2026年9月2日確認)。

ここが要点

5号の対象業種は日本標準産業分類の細分類(4桁)単位で指定され、指定期間は原則として四半期(3ヶ月)ごとに見直されます(岐阜市の案内、2026年9月2日確認)。自分の業種が今の指定期間に含まれているかどうかは申請の都度変わるため、必ず中小企業庁のサイトまたは事業所のある自治体の窓口で、申請時点の最新の指定状況を確認してください。ここで古い指定業種リストを鵜呑みにして申請すると、認定が受けられません。

保証の中身:保証割合と限度額

4号と5号は、どちらも一般保証とは別枠で利用できる点が最大の特徴です。大田区の案内による5号の保証内容は次のとおりです(2026年9月2日確認)。

  • 保証割合:借入債務の80%(4号は100%)
  • 無担保保証限度額:8,000万円
  • 一般保証とは別枠(別枠の保証限度額は普通保険2億円・無担保保険8,000万円などの枠組みで、通常の保証枠を使い切っていても利用できる場合がある)

保証割合が4号は100%、5号は80%という違いは、金融機関側のリスクの取り方に直結します。5号の場合、借入債務のうち20%は保証の対象外になるため、金融機関によっては審査の際にこの点を考慮することがあります。

認定の取り方:手続きの流れ

認定を受けるまでの流れは、大田区・千代田区の案内によるとおおむね次のとおりです(2026年9月2日確認)。

  1. 業種・要件の確認:自分の事業が指定業種・指定地域に該当するか、売上減少等の要件を満たすかを確認する
  2. 申請書類の準備:認定申請書、売上高の減少率を示す資料等を用意する
  3. 市区町村窓口への提出:事業所の所在地を管轄する市区町村の商工担当窓口に申請する。窓口によっては予約制で、当日中に認定書が交付される場合と、郵送では数日かかる場合がある
  4. 認定書の交付:要件を満たすと確認できれば、市区町村長名の認定書が交付される
  5. 金融機関・信用保証協会への申し込み:認定書を持って、金融機関または信用保証協会に保証付き融資を申し込む

大田区の案内では、認定書の交付を受けた日から30日以内に金融機関または信用保証協会へ保証の申し込みを行う必要があるとされています(2026年9月2日確認)。認定を受けても、この期限を過ぎると改めて認定を取り直す必要が生じる可能性があるため、認定を受けたらできるだけ早く融資の申し込みに進む必要があります。

なお、2023年4月1日以降は「中小企業者認定・融資電子申請システム(SNポータル)」による電子申請にも対応しており、GビズIDを取得したうえで、申請先の自治体がこのシステムの利用に対応しているかを確認すれば、窓口に行かずに申請できる場合もあります(中小企業庁の案内、2026年9月2日確認)。

認定申請に必要な書類

必要書類は自治体や事業形態(法人・個人、指定業種のみか兼業か)によって多少異なりますが、大田区の案内をもとに整理すると、主に次の書類が必要です(2026年9月2日確認)。

書類 内容
認定申請書 自治体所定の様式(通常2部)
売上高等の減少率算出表 前年同期比・前年同月比の計算根拠
事業所の所在地・業種を確認する資料 履歴事項全部証明書、許認可証、確定申告書の控え等
売上高を証明する資料 試算表、通帳の写し等
本人確認書類 個人事業主の場合

指定業種に該当するかどうかを日本標準産業分類の細分類番号で確認する必要があるため、確定申告書に記載している事業内容と、実際に指定されている業種の表現が一致しているかを事前に確認しておくと、窓口でのやり取りがスムーズになります。

次にやること

まず、事業所のある市区町村の商工担当窓口、または中小企業庁のセーフティネット保証制度のページで、自分の業種が現時点で5号の指定業種に含まれているか、または災害等により4号の指定地域に含まれているかを確認してください。該当する場合は、直近の売上高が前年同期比でどれだけ減少しているかを試算表や通帳から算出し、認定申請書とあわせて窓口に提出します。認定書を受け取ったら、期限内(自治体の案内では30日以内が目安)に金融機関または信用保証協会へ保証付き融資の申し込みに進んでください。


出典 - 中小企業庁 セーフティネット保証制度 - 中小企業庁 セーフティネット保証制度(5号:業況の悪化している業種(全国的)) - 中小企業庁 中小企業者認定・融資電子申請システム(SNポータル)について - 千代田区 セーフティネット保証制度(中小企業信用保険法第2条第5項) - 大田区 セーフティネット保証5号認定 - 相模原市 中小企業信用保険法第2条第5項第4号(セーフティネット保証4号) - 津市 中小企業信用保険法第2条第5項第5号(セーフティネット保証5号)について - 岐阜市 セーフティネット保証5号の認定(業況の悪化している業種(全国的)) - 中小企業信用保険法第2条第5項第4号・第5号

当サイト運営者

執行役員として、会社の管理部門を統括していました

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。資金繰りの意思決定を経営の側から見てきた経験をもとに書いています。このサイトで紹介するのは手数料の上限を公式に明記している業者だけです。「審査なし」「誰でも通る」を売りにする業者は、載せません。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

この記事に関係する無料の道具(登録不要・その場で使える)
あわせて読みたい