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コロナ融資(ゼロゼロ融資)の返済が苦しいときの選択肢

この記事の結論
  • コロナ借換保証制度は2023年1月10日に始まったが、一般向けの新規申込受付は2024年6月末で終了している(石川県内の特例地域を除く。中小企業庁が2026年9月1日時点で公式に確認できる最新情報)
  • 「新型コロナウイルス感染症特例リスケジュール」という名称の支援も、感染症の影響を問わない「収益力改善支援」に統合されている
  • 今から使える主な窓口は、金融機関・信用保証協会への個別のリスケ(条件変更)交渉と、中小企業活性化協議会への無料相談の2つ
この記事の内容
  1. 結論:今から使える窓口は2つ
  2. まず、返済が苦しいのは判断ミスではない
  3. なぜ今、返済が苦しくなっているのか
  4. 比較表:今使える選択肢と、もう使えない選択肢
  5. コロナ借換保証は、なぜ「今は使えない」のか
  6. 中小企業活性化協議会に相談する
  7. 金融機関・信用保証協会へのリスケ交渉の進め方
  8. こういう対応はしない
  9. 実体験:管理部門を統括する立場から見ていた資金繰りの現場
  10. 次にやること

この記事は、新型コロナウイルス対応の実質無利子・無担保融資(いわゆるゼロゼロ融資)を借りていて、据置期間が終わり返済が始まってから資金繰りが苦しくなった小規模事業者・一人社長に向けて書いています。 結論から言います。「コロナ借換保証を使えばいい」という情報がネット上にはまだ多く残っていますが、一般向けの新規申込受付は2024年6月末で終了しており、2026年9月現在は原則使えません(令和6年能登半島地震の被害を受けた石川県内の事業者を除く)。今から実際に動ける窓口は、①金融機関・信用保証協会への個別のリスケ(返済条件変更)交渉、②中小企業活性化協議会への無料相談、この2つが中心になります。

こんな状態ではありませんか
  • ゼロゼロ融資の据置期間が終わり、毎月の返済額に資金繰りが追いつかない
  • 「借換保証を使えばいい」と聞いたが、実際に自分が使えるのか分からない
  • 誰に相談すればいいのか分からず、返済日だけが近づいている

結論:今から使える窓口は2つ

ゼロゼロ融資の返済が苦しいとき、2023年〜2024年ごろの記事では「コロナ借換保証で借り換えればいい」という案内がよく紹介されていました。しかし中小企業庁の公式ページ(令和7年3月13日更新)を2026年9月1日に確認したところ、一般向けの新規申込受付はすでに2024年6月末で終了しています。 現在も取扱いが続いているのは、令和6年能登半島地震で被害を受け、災害救助法の適用を受けた石川県内の事業者(石川県信用保証協会への申込分)のみです。石川県信用保証協会の発表(2024年11月14日付)では、その取扱期間は令和7年3月31日までとされていました。その後この期限が延長されたことを示す記載は、2026年9月5日に石川県信用保証協会・中小企業庁の公式サイトを再確認した範囲では見つかりませんでした(同協会の「おすすめの保証制度」ページにもコロナ借換保証の掲載はありません)。石川県特例の利用を検討する場合は、申込み前に石川県信用保証協会へ受付状況を直接確認してください。

つまり、それ以外の地域・事業者が今から新規に使える公的な窓口は、個別のリスケ(返済条件変更)交渉と、中小企業活性化協議会への無料相談の2つが中心になります。まずはこの2つのどちらか、あるいは両方に早めに連絡することが最初の一歩です。

まず、返済が苦しいのは判断ミスではない

ここが要点

「あのときゼロゼロ融資を借りたのが間違いだったのでは」と考える必要はありません。コロナ禍という予測不能な外的要因の中で、事業を続けるために公的な融資制度を使ったこと自体は、当時できる合理的な選択でした。 据置期間が終わって返済が始まるタイミングで資金繰りが苦しくなるのは、多くの事業者が同時期に直面している構造的な問題です。

心身に不調が出るほど追い詰められている場合は、この記事の情報より先に、医師や産業医への相談を優先してください。ここから先は、返済が苦しいときに実際に使える手段の整理です。

なぜ今、返済が苦しくなっているのか

ゼロゼロ融資は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者向けに、2020年3月ごろから日本政策金融公庫などの政府系金融機関や、信用保証協会の保証がついた民間金融機関の融資として実施されました。会計検査院の令和3年度決算検査報告(第4章第3節第2「新型コロナウイルス感染症対策関連施策における中小企業者等に対する資金繰り支援の実施状況等について」)によれば、実質無利子・無担保の民間融資(ゼロゼロ融資)は保証期間10年以内・据置期間(元金の返済を猶予される期間)5年以内、日本公庫の新型コロナ特別貸付も据置期間5年以内とされており、「据置期間は最大5年」という点は公的機関の一次資料で確認できました。

据置期間が終わると、それまで利息のみ(あるいは利息も猶予)だった返済が、元金を含めた本来の返済額に切り替わります。ここで月々の支払額が数倍になるケースがあり、コロナ禍前の水準まで売上が戻っていない事業者ほど、このタイミングで資金繰りが急に苦しくなります。

比較表:今使える選択肢と、もう使えない選択肢

選択肢 今(2026年9月)使えるか 内容 相談先
コロナ借換保証制度 原則使えない(石川県内の特例地域を除く) 新規申込受付は2024年6月末で終了(中小企業庁公式サイトで確認) -
金融機関・保証協会へのリスケ交渉 使える 既存の借入の返済条件(期間・据置)を個別に見直す交渉 借入先の金融機関、信用保証協会
中小企業活性化協議会への相談 使える 収益力改善支援として、返済負担の相談・計画策定支援を無料で実施 各都道府県の協議会窓口
一般の借換保証制度(コロナ以外) 使える場合がある 保証協会の通常の借換保証で、複数の保証付き融資を一本化する制度 信用保証協会

※2026年9月1日時点の調査。コロナ借換保証制度の受付終了時期・取扱期間、中小企業活性化協議会の支援内容は、中小企業庁および独立行政法人中小企業基盤整備機構の公式サイトで運営者が直接確認しました。

コロナ借換保証は、なぜ「今は使えない」のか

コロナ借換保証制度は、2022年10月28日に閣議決定された「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」を踏まえ、2023年1月10日から開始されました(中小企業庁公式サイトで確認)。制度自体の中身は次の通りです。

  • 保証限度額:1億円(100%保証の融資は100%保証での借換が可能)
  • 保証期間:10年以内
  • 据置期間:5年以内
  • 保証料(事業者負担):0.2%等(補助前は0.85%等)
  • 要件:売上または利益率が5%以上減少していることなど、5つの要件のいずれかに該当し、かつ金融機関との対話を通じて「経営行動計画書」を作成し、金融機関による継続的な伴走支援を受けること

これらはすべて中小企業庁公式サイト(令和7年3月13日更新)に掲載されている数字です。しかし同じページには「2024年6月末で申込受付終了(令和6年能登半島地震の被害を受けた石川県内の災害救助法適用地域を除く)」と明記されており、現時点で一般の事業者が新規に申し込める制度ではありません。 「借換保証を使えば返済負担が減る」という情報を見かけても、その記事がいつ書かれたものかを必ず確認してください。

中小企業活性化協議会に相談する

中小企業活性化協議会は、産業競争力強化法に基づき全国47都道府県に1か所ずつ設置されている、公正中立な第三者機関です(独立行政法人中小企業基盤整備機構の公式サイトで確認)。中小企業者(債務者)の代理人でも金融機関(債権者)の代理人でもなく、守秘義務を守った上で、収益力改善・事業再生・廃業などの財務上の課題について無料で相談に乗ってくれます。

コロナ禍の当初は「新型コロナウイルス感染症特例リスケジュール」という名称で、資金繰りに悩む事業者向けに一括した元金返済猶予の要請などを支援していましたが、公式サイトの記載によれば、この特例は感染症の影響を問わない「収益力改善支援」に統合されています。 つまり「コロナ特例」という名前の窓口は今はありませんが、返済負担の相談自体は、通常の収益力改善支援の枠組みで今も受け付けています。窓口の一覧は協議会の公式サイトで都道府県ごとに確認できます。

金融機関・信用保証協会へのリスケ交渉の進め方

コロナ借換保証が使えない以上、まず動くべきは借入先の金融機関、または保証をつけている信用保証協会への直接相談です。ゼロゼロ融資に限らず、事業者向けの融資は一般的に、返済期間の延長や据置期間の再設定といった条件変更(リスケ)に応じてもらえる場合があります。

  • 返済が苦しいと分かった時点で、期日を過ぎる前に連絡する
  • 資金繰り表(入金と支払いの予定を並べたもの)を用意し、いつ・いくら足りなくなるかを具体的に示す
  • 「返済額を減らしたいのか」「返済期間を延ばしたいのか」を自分の中で整理してから相談する
  • 条件変更に応じてもらえた場合でも、新規の追加融資は受けにくくなることが一般的にある点は把握しておく

金融機関との交渉は、資金繰り表など客観的な資料があるほど話が具体的に進みます。自分で作るのが難しい場合は、次で紹介する中小企業活性化協議会に相談すれば、計画策定の支援を受けられます。

こういう対応はしない

  • 返済日を過ぎてから相談する:滞納してからでは、選べる条件変更の幅が狭くなります
  • 「借換保証がまだ使える」という前提で動く:2024年6月末で新規受付が終了しているため、まず自分の地域・状況で本当に対象になるかを保証協会に確認してから動いてください
  • 返済のためだけに高利の資金調達に手を出す:一時的なつなぎであっても、返済負担がさらに重くなる手段を、比較検討せずに選ばないでください

実体験:管理部門を統括する立場から見ていた資金繰りの現場

私の場合

正直に書きます。私自身がゼロゼロ融資を借りた経験、あるいはその返済に苦しんだ経験はありません。前職では執行役員として管理部門を統括する立場にいましたが、対象となる法人自体がゼロゼロ融資を利用していなかったため、この記事は「借りた側として体験した」視点ではなく、公開情報を調べた範囲での整理です。

ただし、据置期間が終わって返済が急に重くなるという構造は、管理部門で資金繰りの数字を見てきた立場から見ても理解できます。「今は大丈夫」という状態と「数か月後には大丈夫でなくなる」状態は、同じ資金繰り表の中でも見え方が全く違います。 据置期間が残っているうちに、終了後の返済額を先に計算しておくことが、慌てて動くよりも選択肢を広く保つ方法だと感じています。

次にやること

まず、ゼロゼロ融資の据置期間がいつ終わるか(すでに終わっている場合は現在の毎月の返済額)を確認し、借入先の金融機関または保証をつけている信用保証協会に、リスケ交渉の相談を電話で申し込んでください。 自分で資金繰り表を作るのが難しい場合は、同じタイミングで、都道府県の中小企業活性化協議会にも相談の連絡を入れてください。どちらも無料で相談でき、返済期日が近いほど選べる条件の幅は狭くなります。


※本記事は2026年9月1日時点の調査に基づく情報整理です。ゼロゼロ融資の据置期間の上限は会計検査院の令和3年度決算検査報告で「5年以内」と確認できました。一方、石川県特例地域におけるコロナ借換保証の取扱期間は、2024年11月時点の発表で「令和7年3月31日まで」と確認できたのが最後で、その後の延長を示す公式の記載は2026年9月5日の再確認でも見つかりませんでした。石川県特例の利用を検討する場合は、石川県信用保証協会に受付状況を直接ご確認ください。個別の返済相談は、必ず借入先の金融機関・信用保証協会・お近くの中小企業活性化協議会にご確認ください。

出典 - 中小企業庁「民間ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための保証制度(コロナ借換保証)を開始します。」(令和7年3月13日更新) https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sinyouhosyou/karikae.html(2026年9月1日、公式サイトで確認) - 独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業活性化協議会による支援」 https://www.smrj.go.jp/supporter/revitalization/national_headquarters/index.html(2026年9月1日、公式サイトで確認) - 石川県信用保証協会「伴走支援型特別保証制度について」(2024年11月14日付) https://www.cgc-ishikawa.or.jp/news/post/post-91.html(2026年9月1日、運営者が確認。同協会取扱いの石川県特例につき取扱期間「令和7年3月31日まで」と記載。2026年9月5日再確認: 同ページに延長の追記はなく、同協会「おすすめの保証制度」ページ https://www.cgc-ishikawa.or.jp/support_fina/suggest/index.html にもコロナ借換保証の掲載なし) - 会計検査院「令和3年度決算検査報告」第4章第3節第2「新型コロナウイルス感染症対策関連施策における中小企業者等に対する資金繰り支援の実施状況等について」https://www.jfc.go.jp/n/publicinfo/pdf/kaikei_4_3_2a.pdf(2026年9月1日、運営者が確認。ゼロゼロ融資の据置期間5年以内・保証期間10年以内、日本公庫の新型コロナ特別貸付の据置期間5年以内と記載)

当サイト運営者

執行役員として、会社の管理部門を統括していました

執行役員として6年、会社の管理部門を統括する立場にいました。資金繰りの意思決定を経営の側から見てきた経験をもとに書いています。このサイトで紹介するのは手数料の上限を公式に明記している業者だけです。「審査なし」「誰でも通る」を売りにする業者は、載せません。

この記事の作り方: 下書きにAIを使い、法令の条文と官公庁の公式ページに照らして事実確認したうえで公開しています。確認の取れない記述が残る記事は公開せず、一次資料が見つからない箇所は本文にそう書いています。確認の手順を見る →

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